産後、生理はいつ再開するのでしょうか?
次の妊娠を望んでいる方にとっては、待ち遠しいものですよね^^ここでは、産後の生理再開について、平均や仕組みについてまとめてみました。
気を付けておきたいポイントをお伝えしますので、育児で精いっぱいかもしれませんが、自分の体の様子にも少し、注意を向けてみてくださいね。
産後の生理再開の平均はどのくらい?
産後の生理再開までの平均期間は全体で14.6ヶ月ですが、ばらつきが大きくとても個人差があります。
産後1ヶ月という早い時期に生理が再開する事がある一方、1年経過しても再開しない方も。
再開までの期間は、赤ちゃんに母乳を与えている量で変わってきます。
完全ミルク育児の場合、生理再開は平均で産後4~6ヶ月です。一方、完全母乳育児の場合は平均で産後8~14ヶ月。つまり、赤ちゃんに母乳を与えている量が多いほど、生理再開が遅くなる傾向があるのです。
母乳を与えることで生理が抑えられているため、離乳食が始まり授乳の回数が減るタイミングである、産後約8か月で生理が再開する方が多いようです。また、断乳をすると3ヶ月以内に約8割の方で生理が再開します。
しかし、完全母乳育児でも産後1ヵ月で生理が再開することもあり、母乳を与える量だけで生理再開までの期間が決まるわけではありません。
昔と比べて栄養摂取状況が良くなっているため、生理再開が早くなっているという見解もあるようです。
ちなみに、自然分娩か帝王切開かという、分娩方法の違いによって生理再開までの期間が違うとは考えられていません。
産後の生理再開が遅くなる要因は何??
なぜ母乳を与えていると生理が抑えられるのでしょうか。それは、プロラクチンというホルモンの働きによります。
これは母乳を与えていると脳下垂体から分泌されるホルモンで、排卵を抑える作用があります。
その他プロラクチンには、子宮の収縮を進める働きがあります。母体は母乳を出すと同時に子宮を元の大きさに戻し、次の妊娠ができるように整っていくのです。
プロラクチンは、母乳を与えれば与えるほど分泌されます。また、夜間は特に分泌が活発になります。
ですから、1日に5回以上授乳をしている場合や、1回の授乳時間が10分以上の場合、夜間の授乳をおこなっている場合などは特に生理再開が遅れることになります。
つまり、次の妊娠を望んでいるなど生理再開を早めたい場合は、授乳の回数、時間を減らせばいいということになります。
夜間だけ授乳をやめる「夜間断乳」でも、生理再開が早まる可能性があります。また、プロラクチンはストレスを感じると多く分泌されることも知られています。
ストレス自体も生理再開を遅らせる原因ですので、生理再開を早めたい場合にはストレスの軽減も大切です。
産後の生理再開の前兆はどんな感じ?
産後の生理再開、前兆があれば心の準備もできますよね。ところが、産後初めての生理は、兆候に気づくことが難しくなっています。
それは、産後は様々な体の変化があるからです。しかも育児であわただしい中、産前のように生理の前兆を感じ取ることはなかなかできないでしょう。
多くの方が、再開後に思い返して「あれが前兆だったのかな?」と気づくものでは頭痛や手足の冷え、だるいなど身体の不調、急に悲しくなって泣いてしまう、無気力になるなど心の不調があります。
また、やたらに空腹感があったり、甘いものが食べたくなったりなど食の変化を感じる方もいるようです。
生理が再開したら気を付けたいこと
産後、生理が再開したら、その様子に少し注意しておいてください。
産前産後で生理が変化することがあるからです。
不順だったのが正常に来るようになったり、重かったのが軽くなったりと変化することもありますが、逆に正常だったのに不順になってしまったり、軽かったのに重くなってしまったりという変化もあるかもしれません。
特に産後すぐは生理周期が安定せず、不順になることが多いようです。これは子宮が完全に回復しきれていないことが原因で、いずれ生理周期は安定してきます。
また、まだ母乳を与えているのに生理が再開したという場合には、母乳に影響はないのかと心配される方もいるかもしれません。
まれに、生理再開を敏感に感じとった赤ちゃんが授乳を嫌がることもありますが、母乳の栄養成分が変化したわけではありません。
昔は食べるものが少なく、生理再開が母乳の栄養を奪うこともあったようですが、現在の栄養価の高い食事内容でこうした影響はほぼないと考えていいでしょう。
ただ、生理が再開し、母乳の量が減るということはあります。母乳に関係するホルモンである、プロラクチンの分泌量が減ったことで生理が再開した可能性があるからです。
また、母乳は血液から作られるので、生理で血液が使われると、原料不足で母乳の量が減ってしまうこともあるのです。
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生理が再開しない時の受診の目安は?
産後の生理再開には個人差があり、授乳の有無にかかわらず1年以上再開しないこともあります。
しかし産後2年、もしくは断乳後3ヶ月を過ぎても生理が再開しない場合、子宮に病気や、子宮の戻りに異常が発生している可能性があります。
そんな時は、
かかりつけの産婦人科受診をお勧めします。また、次の妊娠が始まっているために生理が再開しないということもあり得ます。
再開した場合でも、出血がだらだら続くなど様子が異常だと感じたら一度病院で診てもらってくださいね。
最後に
産後の生理再開までの期間には個人差があり、一つの要因だけで決まるものではありません。
自分の場合はこれくらいかな、と予想するとともに、いつ始まっても大丈夫なように準備をしておいてくださいね。