赤ちゃんは、興味を持ったものをなんでも口に入れてしまいます。
寝返りができて、歯が生え始めてむずむずする時期には特にその傾向が強く、誤飲のリスクが高まります。
ここでは、日常生活にあふれている「紙」を、赤ちゃんが食べてしまった時の対処法や受診の目安、予防などについてまとめてみました。
赤ちゃんの誤飲の対処法。まずはここを確認しよう!
紙は、食べてしまったとしても少量なら問題ない場合がほとんどです。誤飲に気づいたら、まずは落ち着いてください。
そして優しく声をかけて口の中を確認し、残っている紙を取り出します。この時、大きな声を出したり、いきなり口をこじ開けないようにしましょう。赤ちゃんがびっくりして、口の中の紙を飲み込んでしまう可能性があります。
その後しばらく様子を見て、呼吸に異常がないかなどを観察しましょう。元気があり食欲、睡眠がいつも通りなら大丈夫です。飲み込んだ紙は、後でうんちと一緒に出てきます。しばらくは、うんちの様子にも気を配ってください。
飲み込んだ紙を吐かせようと、喉に指を突っ込まないようにしてください。食道を傷つけたり、余計に紙を奥に押し込んでしまうことになります。
また、紙についていたインクの影響を心配されるかもしれません。ペン先など、インクをそのまま舐めた場合はすぐに受診が必要ですが、紙についていた量なら体に害が出ることはありません。
こんな時は受診を
赤ちゃんの様子が以下のようだったら、誤飲した紙が食道や気管に詰まった可能性があります。すぐに病院を受診してください。
- 紙を飲み込んだ直後から咳込む
- 呼吸がおかしい
- 顔色が悪い
- ぐったりして、意識がもうろうとしている
- 声が出ない
- 何度も吐く
- 腹痛を訴える
このほか、紙を多量に飲み込んでいた場合、すぐに異常が見られなくても、後でふやけて腸閉そくを起こす危険があります。
どのくらい紙を食べてしまったかわからない場合も、念のために受診しましょう。また、紙に乾燥剤、カビ取り剤、漂白剤など薬剤が付着していた可能性がある場合もすぐに受診してください。
紙を食べる病気もある!?
まれに、病気で紙を食べている場合があります。
異食症と呼ばれ、まったく栄養のない食品以外のものを異常に食べてしまう病気です。妊婦と赤ちゃんに見られ、紙以外にも髪の毛や土、カーペットなどを食べてしまいます。
赤ちゃんが異様に紙に執着し食べてしまうようなら、病院に相談するとともに、日常生活にストレスがないかどうかを見直してみてください。
赤ちゃんの誤飲の予防には
赤ちゃんの紙の誤飲の予防としては、まず紙類を赤ちゃんの手の届くところに置かないことです。
当然のことのようですが、意外に徹底するのは大変です。日常には、レシート、ティッシュ、新聞、広告など生活に密着した紙があふれています。
これらの置き場所を赤ちゃんの手の届かない場所に決め、必ずそこだけに置くようにしましょう。レシートなど小さいものは、風に飛ばされてしまわない工夫も必要です。
絵本をちぎって食べてしまうようなら、大人が見ていられない状況で与えるものは、厚紙タイプの絵本だけにしましょう。
また、赤ちゃんのいる部屋に本棚があるようなら、本は背側を奥に、ぎちぎちに詰めるという方法もあります。背側を奥にすると、赤ちゃんが指をひっかけて本を取り出せなくなるからです。
筆者の娘は1歳のころ、キッチンペーパーの芯をかじって食べてしまったことがあります。それまでもラップやアルミホイルの芯をおもちゃとして与えていて、それと同じ感覚で渡してしまったのです。
でもラップやホイルの芯は厚紙でできていますが、キッチンペーパーの芯はかじれるくらいの薄いものなんですよね。うかつでした…。
まとめ
誤飲の可能性として、意外と見落としがちな「紙」。危険性は低いですが、食べない方がいいのは当然です。
部屋の中を見渡してみると、様々な紙が目に付くことと思います。この機会に配置を見直し、赤ちゃんが紙を食べてしまうリスクをできるだけ減らしておきたいですね。
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