赤ちゃんが、授乳中や授乳後によくしゃっくりを起こすこと、ありませんか?
実は赤ちゃんのしゃっくりは、母乳やミルクが原因のことが多いんです。ここでは赤ちゃんのしゃっくりの仕組みや、止め方をご紹介。
吐く場合や、いつまで続くかなど、注意しておきたいポイントもまとめました。
赤ちゃんのしゃっくりの仕組み。出やすいのはなぜ?
しゃっくりとは、肺の下の筋肉である横隔膜の痙攣です。横隔膜が急激に収縮、声帯が閉じて空気が遮断されて起こります。
赤ちゃんのしゃっくりも原理は同じです。特に新生児から6か月の赤ちゃんは横隔膜が未熟なため、少しの刺激でしゃっくりを起こしやすいとされています。
体と脳のつながりが未発達なことも、しゃっくりが出やすい要因です。ですから、成長とともに回数は落ち着いてきます。
赤ちゃんのしゃっくりはミルクが原因?
赤ちゃんのしゃっくりの原因は、母乳やミルクであることが多いです。これらの成分が問題なのではなく、その飲み方によってしゃっくりが出てしまうのです。
授乳の際に、空気を一緒に吸い込んでしまったり、勢いよく飲むと、食道や胃が急にふくらんでしまいます。これが横隔膜への刺激となり、しゃっくりが起こります。
大人の場合、早食いや食べ過ぎなどが原因でしゃっくりが出やすくなりますが、実は赤ちゃんも同様なのです。
ミルクが原因のしゃっくりの止め方
赤ちゃんはしゃっくりをしていても、実はそれほど苦しくありません。ですから無理に止める必要はありませんが、気になる方のために、しゃっくりの止め方をご紹介します。
母乳やミルクの飲みすぎとともに、体が冷えていることもしゃっくりを起こす原因となります。まずは体を温めてあげましょう。横隔膜があるみぞおち部分を温めるように優しくさすってみてください。
また、母乳やミルクと一緒に吸い込んでしまった空気を出してあげるのも効果的です。
縦抱きをし、背中をポンポンと軽くたたいてげっぷをさせてあげましょう。背中を優しくさすってあげるのも良いですね。げっぷが出なくても、それだけでしゃっくりが治まることもあります。
飲み物を飲ませることで、しゃっくりが治まることもあります。
授乳中にしゃっくりが出る場合は、そのまま飲ませ続けてみて下さい。多くの場合、それだけで自然に止まります。授乳後にしゃっくりが出る場合も、同様に再び飲ませてみましょう。
飲ませ過ぎが気になる場合は、白湯か、薄めた麦茶を飲ませてください。ただし赤ちゃんが嫌がる場合は、無理に飲ませないようにしましょう。
しゃっくりが出にくい飲ませ方も工夫しましょう。
哺乳瓶の角度はおよそ45度に傾けて、できるだけ空気を飲ませないようにします。また授乳時に時折体制を変えたりして一呼吸置かせ、一気に飲まないようにしてあげてもいいですね。
しゃっくりを止める方法として、耳に指を入れる、驚かせる、くしゃみをさせる、コップ一杯の水を飲ませる、うつ伏せにする、大泣きさせる、などが紹介されていることがあります。
これらは赤ちゃんとっては危険な方法ですので、絶対に試さないでください。
いつまで続く?止まらない、吐く場合の受診の目安
しゃっくりが原因でミルクを吐くことはよくあります。
少量吐くことについは心配いりませんが、吐いたものが食道や気管などに逆流すると、呼吸困難の原因になることがあります。
しゃっくりをして吐いた場合は、体勢を横向きにして寝かせ、しばらく赤ちゃんの様子に気を付けておいてください。何度も吐く、勢いよく吐く場合は受診をお勧めします。
また、しゃっくりがいつまで続くかも注意しておきましょう。二時間以上続く、または一日中繰り返す場合も受診が必要です。
その他、しゃっくりとともに
- 38℃以上の発熱がある
- ぐったりして元気がない
- 母乳やミルクを飲まない
- 呼吸が荒い、苦しそう
- よだれを流す
などの症状がある場合も受診しましょう。
このほかにも、湿疹、くしゃみ、鼻水、目の充血などがあれば、アレルギー症状としてしゃっくりが出ているかもしれません。
まだ離乳食を始めていない時期でも、母乳を通して赤ちゃんがアレルゲンを摂取している可能性もあります。
特定の動物に近づいたときや、掃除をした後にばかりしゃっくりが出ていないかもチェックしてみてください。
もし別の病気で薬を服用している場合、その副作用という可能性もあります。薬を飲んでしゃっくりを起こしているようなら、その薬を出された病院に相談しましょう。
最後に
授乳の仕方を工夫して、しゃっくりが出ないようできるだけのことはしてあげましょう。
しかし、赤ちゃんのしゃっくりはそれでも出てしまうこともあり、心配ない場合がほとんどです。しゃっくりと同時にほかの症状がない限り、気にしすぎないようにしてくださいね。