ブランケット症候群とは、お気に入りのブランケットや人形を身から離さずずっと持っていたい心理のことです。子どもで良く見られる傾向ですが、持っていると安心するからなんですね。逆を言えば持っていないと不安。
原因や治し方などブランケット症候群について詳しく説明します。
ブランケット症候群とは??
子どもが幼児期にお気に入りのタオルケットやぬいぐるみなどをずっと肌身離さずもっていることってありますよね。
家の中だけでなく、公園へ行く時も持っていたり…。ブランケットや症候群とは、そういったお気に入りのタオルケットやぬいぐるみなどをずっと持ち歩かないと嫌な子や人のことになります。
ブランケット症候群は、実はそれほど珍しいものではなく子どもの頃は一つのものに執着する事って結構あります。
例えば、
- ブランケット
- タオルケット
- ぬいぐるみ
- おしゃぶり
- 長靴
などなどです。
アニメ「スヌーピー」に出てくるライナスくんは、常にブランケットを肌身離さずもっている男の子です。
ライナスくんがブランケットを常に引きずっている様子から、ブランケット症候群を「ライナスの毛布」と呼ぶ事もあるようですよ。
どうして持ちたがる?
ブランケット症候群の原因について
ブランケット症候群の原因は、多くの場合、子どもが何らかの不安を感じて心理的&環境的なストレスを感じている場合に起こるようです。
例えば、ママやパパがそばにいない時、慣れ親しんだ場所以外で家族以外の人と関わっている状況での不安などです。
それらの不安やストレスから解放されたいと強く思い、普段使っているタオルケットやぬいぐるみなど、特定のものを常に触っていたり、臭いを嗅いでいたりして安心を得ていると考えられています。
ブランケット症候群の治療法
画像出展:https://saludmovil.com/
ブランケット症候群は、子どもが成長して自立していく過程でよく見られる症状の一つです。
執着するものがブランケットやぬいぐるみ、まくら、おもちゃなど違いがありますが、誰もが通る道と考えてもいいでしょう。
お母さんと離れて集団生活が始まったり、新たな環境に置かれたりすることで、子どもが不安に感じる事は親が思うよりも大きい場合もあります。
子どもが特定のものに執着する事は、決して悪い物ではありません。
精神的な疾患ではなくごく普通の事で、自立していく過程で誰もが経験する事なのです。
このように、ブランケット症候群は成長の過程でおさまっていくと考えられています。
無理にお気に入りのタオルケットなどから離してしまうと、余計にストレスを感じてしまい、あまりいい状況ではありません。
子どもが特定のものから安心感を得て、不安やストレスを解消している唯一の手段ですから、無理にやめさせる必要はありません。
また、子どもによっては、いつもいつも執着している訳ではありません。
不安やストレスを感じた時や眠い時、甘えたい時だけブランケット症候群の症状が出る子もいます。
特定のものを子どもが触りだしたら、「眠い」のか「甘えたい」のか「不安」なのか、子どもの気持ちに気づいて接してあげる事が大切です。
周囲の大人が、子どもの気持ちに気づいてたいおいしてくれる事で、子どもも物への執着が落ち着いてくるかもしれません。
スヌーピーのライナスくんは、繊細な頭脳をもった哲学者です。そして、登場人物の中でも博学である事が有名です。年より大人びた言動と、ブランケットが手放せない幼さ。ライナスくんは知能の成長が早すぎてバランスを取っているのかもしれませんね。
もしも、特定のものがなくなるとパニックを起こしてしまったり、日常生活に支障を来してしまう場合は、心療内科を受診するといいでしょう。
そうでない限りは、子どもの心の支えにしておくといいでしょう。
ブランケット症候群 どのくらいまで?
小さな子どもによく見られるブランケット症候群ですが、どのくらいの年齢になったら気をつけたら方がいいのでしょうか。
成長して行くうちに社会生活に馴染み、次第にブランケット症候群が薄れて行く事がほとんどです、それでも中には社会生活にストレスを感じたりしてブランケット症候群が終わらない可能性もあります。
小学校高学年や中学生になってもブランケット症候群が見られるようだったら注意が必要とされています。
このような場合、子どもが感じているストレスを取り除いてあげることも大切です。
自分が愛情不足だと感じていたり、ストレスを抱えていたりすると精神を安定させるために毛布や人形などをお母さん代わりにして執着する場合があります。
ストレスを取り除くようにしておくと次第に無くなって行くかもしれません。
知り合いの女の子も小さい子は小さいタオルとずっと一緒でしたが、自然と持たなくなっていったのでそんなに心配する必要はありません。
おまけ:大人のブランケット症候群
子どもの成長段階でよく起こるブランケット症候群ですが、大人になってもブランケット症候群から離れられない人もいます。
一見普通に見えても、何かに依存していたりする人はブランケット症候群がある場合もあります。
こういった大人のブランケット症候群の原因としてあげられるのが、幼少期の愛情不足です。
毛布等を母親に見立てて安心を得ようとする物ですが、幼少期に愛情が十分でないと他の物を母親に見立てて精神的な安定を得ようとする行動から離れられないかもしれません。
それは、タオルケットや毛布、ぬいぐるみなどの子どもが持つようなものではないかもしれません。
これがないと不安になったり、これを持っていると安心するというもの。
例えば、スマホや携帯などです。
スマホや携帯は主に連絡手段や電話をメインとした端末ですが、現在ではSNSやゲームなども主流の使い方ですよね。
そんなスマホや携帯を常に持ち歩いていないと不安でしょうがない、また万が一盗難や落としてしまった場合は、焦ってしまうという状況だと思います。それを総括して、ブランケット症候群といえます。
スマホや携帯に限らず、安心出来るもの、常日頃肌身離さず持ち歩いているものというのが代表的です。
これは、いわゆる依存ともいえます。
子どもが母親の元を離れて泣いてしまうのと同じで、母親代わりにタオルケットを安心要素としてずっともっているのと同じといえます。
その他にも恋愛的なブランケット症候群、性的なブランケット症候群があります。
恋愛的なブランケット症候群とは、つきあっては別れ、つきあっては別れを繰り返している人が特にいえます。付き合い別れを繰り返している人は異性依存が強いといえます。
誰かとつきあっていないと不安になる。安心する誰かと一緒にいたいなど、異性を安心の対象としているのもブランケット症候群といえます。
性的なブランケット症候群とは、SEX依存症もその内に入ります。性行為が安心の元、ないと不安になる、これもブランケット症候群になるわけです。
主な原因はストレスである事がわかっています。
ストレス社会ともいわれている現代の日本ではストレス回避のための安心物を求める傾向が強まっています。
日常的にある程度のストレスは必要であることは分かっていますが、過度のストレスは精神面を蝕みます。こうしたことから、大人のブランケット症候群は社会現象であると言わざると得ないでしょう。
大人のブランケット症候群の対処方法として、ストレスの元になるものを解消して精神的に不安定な状態から抜け出すことが大切です。
根本的な改善をするためには、プロの手を借りる事も大切です。心理カウンセリングを受け、自分自身を見つめ直してみることで、対処方法が見つかるでしょう。
まとめ
うちの子どもは幸い特定のものに対する執着は無かったのですが、もしかしたら隠れてそういったものがあったのかもしれません。
ブランケット症候群は、子どもが感じるストレスや不安から解放されたいためのもので、決して愛情不足が原因ではないそうです。中学生になるころまでは温かい目で見守ってあげましょう。
大人でも、ブランケット症候群はありえます。
自分でも「そうかも」と感じたら、何がストレスの元なのか、そのストレスから抜け出すためにはどうしたらいいのか、考えてみましょう。時にプロの手を借りるのも大切だと思いますよ。